はじめに
2020年7月より、地域の学生と社会人が一緒に学ぶ講座を月1〜2回のペースで開講しています。
地域の大学である久留米工業大学と、地場企業である弊社(株式会社サンカクキカク)が産学連携で、地域で課題解決人材を育成する取り組みに挑戦しています。
地域には課題が山積みです。都心から地域に優秀な人材を連れてくることも良いですが、地域事情に詳しい地域の人材で課題解決できるようになることの方が大事だと思います。
そんな想いから始まった本プロジェクト。第8回目は講座の集大成と言える「成果発表会」を開催しました。
その時の様子と感想をお伝えします。
「成果発表会」は久留米工業大学 ラーニングコモンズで開催。
成果発表会は、発表者が社会人と学生合わせて10数名、サポーターとして久留米工業大学の先生が2名、審査員4名、観覧者数名、司会進行として私1名で開催しました。
場所は、久留米工業大学100号館2階にあるラーニングコモンズです。十分な換気ができ、設備が充実した部屋でした。
新型コロナウイルスも考慮し、関係者のみのクローズドな開催となりました。
成果発表のテーマは
成果発表のテーマは
- チーム1:「外国籍人材への抵抗」を解決
- チーム2:「竹問題」を解決
- チーム3:「農業フードロス」を解決
です。
チーム1:「外国籍人材への抵抗」の解決策
チーム1は、日本国内における外国籍人材への抵抗の本質的課題を「コミュニケーションが取れない。言葉・文化の壁。」と定めました。
解決策として、言葉・文化の壁を壊していく、乗り越えていくための仕組みを提案されました。
それは、現地の学生や社会人と留学生が交流するイベントを開催し、その先にインターンシップ、就職支援を用意。その過程で留学生は語学力を高め、お互いの文化を理解していく、そのような場を地域で広げていくというものでした。
チーム2:「竹問題」の解決策
チーム2は、竹問題の本質的課題を「収益性の高い竹事業を作れていないこと。竹の良さを知られていないこと。」と定めました。
解決策として、竹材を使用した建築物を八女市内のキャンプ場に売ることを提案されました。
安価である竹を使用し、建築学科の先生と学生が協力して設計することで、費用を抑えられるとアピール。教育の一貫も絡めながら地域を巻き込み、事業化していくアイデアでした。
チーム3:「農業フードロス」の解決策
チーム3は、農業フードロスの本質的課題を「ブランドイメージを損なわず規格外野菜を売る方法が生み出されていない」と定めました。
解決策として、規格外野菜ブランドの立ち上げを提案されました。
SDGsへの取り組みの必要性やコーズ・マーケティングの実績などを伝え、実現可能性の高さを示しました。
最優秀チームは
最優秀チームは、農業フードロスに取り組んだ「チーム3」でした。
低価格商品を出すことで、規格内野菜の価格を下げてしまう可能性という側面はありつつも、最も分かりやすい資料と説得力がある内容で優勝しました。
10代学生と30代社会人が組んだ男女混成チームで、締めるところは締めつつ笑いを絶やさないチームだったように思います。
『地域連携I』を企画し運営した感想
まず「やってよかった」と心から思った。
まず「やってよかった」と心から思いました。意欲のある人が頑張れる場を、異なる背景を持つ世代を超えた人材交流の場を、学生と社会人が共に成長できる場を作ることができました。
小規模での開催でしたが、小さくてもいいので、各地で行われてほしい取り組みだと思いました。
受講した学生は地場企業に飛び込んで行った。嬉しかった。
受講した学生は就職する学年以外は、地場企業へのインターンを希望されました。
「やりたいことは決まってない。でも、何かやりたい。成長したい。」
そういう思いを持った学生のその次の挑戦の場を作ることができました。地場企業に聞いてみるとインターン生を受け入れたいという会社がほとんどでした。
仕組み化していく必要がある領域だと思いました。
「why so」「so what」が癖づいた受講者も。驚いた。
『地域連携I』をきっかけに、日常的に「why so(なぜそうなのか)」「so what(だから何)」を繰り返す癖がついた方もいました(報告してくれました)。
短い期間でしたが、とても重要なスキルを癖づけてくれたことに驚きと、嬉しさを感じました。
『地域連携I』の先を作っていきたい。
まず初回は走り切れました。
次回以降は、インターンに繋げるだけでなく、考えたプロジェクトを実現できるようにできないか考えていきたいと思います。
『地域連携I』は2021年も開講する予定
『地域連携I』は来年も開講していく予定です。
興味のある企業・学生・メディアの方は、久留米工業大学もしくは株式会社サンカクキカクにお気軽にお問い合わせください。