MACD（マックディ）は、現在のトレンドの方向性と市場の勢い（加熱状態）を一目で判断できる便利なテクニカル分析ツールです。
トレンド系とオシレーター系の両方の性質を持つ点がMACDの大きな特徴です。
この記事では、MACDチャートの見方や実際の活用法、設定方法までを丁寧に解説していきます。
✅プロモーションコード WIKIHL を使用してブビンガバイナリーからボーナスを獲得してください!✅
MACDとはどんなテクニカル指標？
MACD（Moving Average Convergence Divergence）は、トレンドの方向だけでなく「相場が買われすぎか売られすぎか」といった過熱感まで把握できる、高機能なオシレーター系の指標です。
主に「MACDライン」と「シグナルライン」という2本のラインから構成されており、TradingViewなどのツールでは、さらに「ヒストグラム」も一緒に表示されるのが一般的です。
この章では、MACDに関する以下のポイントについて詳しく見ていきます。
- ・MACDとはどんな言葉の略か？
- ・MACDが開発された背景
- ・MACDの計算に使われる数式
- ・各数式が示す意味とその重要性
MACDの略称とは？
MACDは「Moving Average Convergence / Divergence Trading Method」の頭文字を取ったもので、日本語では「移動平均収束拡散法」と訳されます。
MACDとシグナルは、異なる期間の移動平均線が接近・乖離する様子（収束と拡散）を視覚的に捉えるための指標です。
MACDの開発背景
MACDは移動平均線の応用として1970年代後半にジェラルド・アペル（Gerald Appel）によって考案されました。
移動平均の差をもとに市場の動向を分析する仕組みで、トレンド系とオシレーター系の両面を併せ持つユニークな特徴があります。
そのため、トレンドの継続だけでなく、転換点を捉えるのにも活用されています。
MACDの計算方法
MACDは、反応が早い「指数平滑移動平均線（EMA）」をベースに計算されます。
- ・MACD ＝ 短期EMA − 長期EMA
- ・シグナル ＝ MACDのEMA
- ・ヒストグラム ＝ MACD − シグナル
標準的な設定値は、短期「12」、長期「26」、シグナル「9」とされています。
EMA（指数平滑移動平均線）については、別の記事で詳しく紹介しています。
✅プロモーションコード WIKIHL を使用してブビンガバイナリーからボーナスを獲得してください!✅
各計算式の意味と活用法
MACDの値は、短期と長期の平均価格の差を示しており、短期線が長期線より上ならプラス、下ならマイナスとして表示されます。
価格差が広がっていれば、相場の勢いが強まっていることを、縮小すれば勢いの鈍化を示しています。
価格差がゼロになると、短期と長期の移動平均線が交差していることになります。
一方、シグナルはMACDの移動平均値で、より滑らかにトレンドの方向を示します。
また、ヒストグラムはMACDとシグナルの差を棒グラフで表現し、MACDが上にあるときはプラス、下にあるときはマイナスとして表示されます（ツールによっては非表示の場合もあります）。
移動平均線の基礎については、別記事で詳しく解説しています。
MACDの売買判断とトレンド分析の活用法
ここでは、MACDを使ったエントリーポイントの見極め方や、トレンドの方向を把握する方法を4つ紹介します。
- ・【サイン①】MACDとシグナルのクロスでエントリーチャンスを探る
- ・【サイン②】ヒストグラムでクロスの兆候を先読み
- ・【トレンド判定①】ラインの位置と角度からトレンドの強弱を把握
- ・【トレンド判定②】ダイバージェンスによる転換予測
【サイン①】MACDとシグナルの交差を売買の目安に
MACDとシグナルラインの交差は、典型的なエントリーポイントの1つです。「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」によって売買の判断が可能です。
| ゴールデンクロス（買いサイン） | デッドクロス（売りサイン） |
|---|---|
| MACDがシグナルを下から上に抜けた時 | MACDがシグナルを上から下に抜けた時 |
以下のチャートでは、ゴールデンクロス後に価格が上昇し、デッドクロス後に価格が下落している様子が確認できます。
【サイン②】ヒストグラムでクロスの兆しを先取り
ヒストグラムが表示されるチャートでは、MACDとシグナルのクロスを事前に察知しやすくなります。
ゼロラインに向かうヒストグラムの動きに注目することで、次に起こるクロスを予測するヒントになります。
| 買いシグナルの予兆 | 売りシグナルの予兆 |
|---|---|
| ヒストグラムがマイナス圏から上昇しゼロに近づく | ヒストグラムがプラス圏から下降しゼロに接近 |
以下の図では、棒グラフの形からクロスの接近が確認できます。
【トレンド判定①】ラインの角度と位置で現在の相場を判断
MACDとシグナルの水準や傾きから、トレンドの方向や勢いを読み解くことが可能です。
| 上昇トレンド時 | 下落トレンド時 |
|---|---|
| ゼロラインより上で両線が上向き | ゼロラインより下で両線が下向き |
下のチャートでは、MACDとシグナルが共にゼロラインの上にあり、角度も上昇しているため、強い上昇トレンドが形成されています。
✅プロモーションコード WIKIHL を使用してブビンガバイナリーからボーナスを獲得してください!✅
傾きが急なほどトレンドの強さは増し、緩やかになれば勢いの鈍化を示します。
【トレンド判定②】ダイバージェンスで転換の兆しを察知
「ダイバージェンス」とは、価格の動きとMACDの動きが反対になる現象で、トレンド転換のサインとしてよく使われます。
| 下落→上昇への転換 | 上昇→下落への転換 |
|---|---|
| 価格は下がっているがMACDは上昇 | 価格は上がっているがMACDは下降 |
次の図では、価格が高値を更新する一方でMACDが下落しており、ダイバージェンスが発生。その後、下落トレンドへと転換しています。
ポジションを持っているときは、MACDと価格の動きが一致しているかを確認し、ダイバージェンスが見られたら決済のタイミングを見極める判断材料として活用しましょう。
MACDのメリットとは？
MACDを活用することで得られる主な利点は、以下の2点です。
- ・視覚的にトレンドを把握しやすい
- ・多様な相場で応用可能な柔軟性がある
視覚的にトレンドがつかみやすい
MACDは、チャート上でトレンドの発生や勢いを明確に視認できる指標です。
下の図のように、MACD（青線）がシグナル（オレンジ線）をどの角度・方向でクロスするかにより、相場の方向性と強弱を把握しやすくなります。
他のテクニカル指標と組み合わせて使うことで、分析精度はさらに向上しますが、MACD単体でも動向の大枠をつかむことが可能です。
幅広い金融商品で活用できる
MACDは、順張り手法に適しているだけでなく、ダイバージェンスなどを活用することで逆張りにも対応可能です。
また、FXだけでなく、株式や商品先物（コモディティ）など、さまざまな市場で利用できる汎用性を持っています。
MACDを使用する際の注意点（デメリット）
便利なMACDですが、以下のような欠点も存在します。
- ・ダマシのリスクがある
- ・急激な相場変動には対応しきれない
レンジ相場ではダマシが出やすい
MACDの売買サインは、トレンドが発生しにくいレンジ相場では誤認しやすくなります。
特に「ゴールデンクロス」や「デッドクロス」が頻繁に出ても、価格が上下に小幅変動しているだけの場合、ダマシ（誤ったサイン）となることがあります。
上図では短期間に12回ものクロスが確認でき、MACDが機能しにくい相場の典型例となっています。
急な値動きに追いつかないことがある
MACDは、移動平均線の仕組みに基づいて描かれるため、瞬間的な値動きに鈍感です。
突発的なニュースや指標発表などで相場が大きく動いた場合、その動きが反映されるまでにラグが生じます。
青枠のように、ローソク足が大きく上下しているにもかかわらず、MACDのヒストグラムは変化が乏しく、ゼロライン付近にとどまっています。
このように、短期的に激しく動く局面ではMACDだけでは相場の動きを捉えきれない可能性がある点も考慮しましょう。
MACDの効果的な使い方
ここでは、MACDをどのように設定・活用するかを詳しく解説します。
- ・基本のパラメーター設定
- ・相場に応じた応用設定
- ・マルチタイムフレーム分析での応用
基本のパラメーター設定
MACDの標準的な設定値は、考案者によって以下のように推奨されています。
- ・短期EMA：12期間
- ・長期EMA：26期間
- ・シグナルライン：9期間
MACDのシグナル計算にはEMA（指数平滑移動平均）とSMA（単純移動平均）の2つの手法がありますが、より現在の値動きに敏感なEMAを使用するのが一般的です。
✅プロモーションコード WIKIHL を使用してブビンガバイナリーからボーナスを獲得してください!✅
応用パラメーターの設定例
ボラティリティが高く、トレンドが短命な相場に対応するためには、より短い期間設定も有効です。
- ・短期EMA：9期間
- ・長期EMA：17期間
- ・シグナルライン：7期間
期間を短縮することで、価格の変化に対する反応を素早くし、短期的なトレンドにも対応しやすくなります。
マルチタイムフレームMACDの活用
マルチタイムフレームMACD（Multi_MACD）は、表示している時間軸よりも長い時間軸のMACDを、MT4やMT5に重ねて表示するインジケーターです。
これにより、チャートを切り替えることなく上位足のトレンドの方向性や勢いを一目で確認することが可能になります。
以下は、1時間足チャートに4時間足のMACDを重ねて表示した例です。
導入方法の詳細については、関連ガイド「Multi_MACDの設定手順」をご覧ください。
MACDを効果的に活用するためのポイント
MACDはトレンドの分析や売買タイミングの判断に役立ちますが、誤ったサイン（ダマシ）が出ることもあります。
ここでは、ダマシを避けてより正確に使うための注意点を紹介します。
- ・【ポイント1】レンジ相場での使用は控える
- ・【ポイント2】長期トレンドを必ず確認する
【ポイント1】レンジ相場では避ける
MACDはトレンド発生時に有効ですが、価格が一定範囲を上下するレンジ相場では、サインが機能しにくくなります。
ゴールデンクロスやデッドクロスが頻発し、信頼性が低下することもありますので、トレンド相場でのみ活用することが推奨されます。
【ポイント2】上位足のトレンドを確認する
MACDは短期トレンドの把握に便利ですが、長期のトレンドに逆らったトレードは失敗しやすい傾向があります。
5分足や15分足などの短期だけでなく、日足・週足・月足などの上位時間軸でのトレンドもチェックすることで、より信頼性の高いエントリーが可能になります。
MACDの設定方法
ここでは、各プラットフォームでのMACDインジケーターの設定手順をご紹介します。
- ・TradingView（トレーディングビュー）
- ・MT4（メタトレーダー4）
- ・MT5（メタトレーダー5）
TradingViewでの設定方法
まず、画面上部のメニューから「インジケーター」をクリックします。
ポップアップが表示されたら検索窓に「MACD」と入力し、「MACD（移動平均収束拡散）」を選びます。
この操作で、以下のようにMACDがサブチャートに表示されます。
MT4での設定方法
MT4では、標準搭載のMACDインジケーターを使用します。特徴として、シグナルがライン表示され、MACD自体はヒストグラムで表示されます（2本線ではありません）。
まず、上部メニューの「挿入」→「インディケータ」→「オシレーター」→「MACD」を選択します。
表示された設定ウィンドウで「OK」をクリックすれば完了です。
以下のように、サブウィンドウにMACDが表示されます。
MT5での設定方法
MT5も基本操作はMT4と同様です。画面上の「挿入」→「インディケータ」→「オシレーター」→「MACD」を選択します。
設定ウィンドウが開いたら、そのまま「OK」を押して反映します。
MACDがチャート下部に表示されれば設定完了です。
OANDA_MACDの特徴とメリット
「OANDA_MACD」は、OANDAが提供するMT4・MT5専用のカスタムインジケーターです。
通常のMACDと異なり、MACDライン、シグナルライン、ヒストグラムの3つを同時表示することができます。
これにより、クロスのタイミングやトレンドの転換をより明確に捉えることが可能になります。
ヒストグラムの色変化により、トレンドの勢いの変化も一目で把握できます。
色分けのルールは以下の通りです。
- ゼロラインより上（MACDがシグナルより上）
- ・数値が上昇中：濃い緑色
- ・数値が下降中：薄い緑色
- ゼロラインより下（MACDがシグナルより下）
- ・数値が上昇中：ピンク色
- ・数値が下降中：赤色
下の画像のように、緑が薄くなればMACDとシグナルの差が縮まっていることを示し、デッドクロスの可能性を示唆します。
この「OANDA_MACD」は、OANDAで口座開設を行うことで、MT4またはMT5上で無料で利用可能です。
✅プロモーションコード WIKIHL を使用してブビンガバイナリーからボーナスを獲得してください!✅
MACDに関するQ&A
MACDについてよくある質問とその回答を以下にまとめました。
- ・MACDでどんなことがわかる？
- ・ゴールデンクロスとデッドクロスの意味は？
- ・MACDのデメリットは何ですか？
- ・MACDの弱点を補う方法はありますか？
MACDでどんなことがわかる？
MACDは「売買のタイミング」を視覚的に判断できるインジケーターです。
MACDがシグナルを下から上に抜ける「ゴールデンクロス」は買いサイン、上から下に抜ける「デッドクロス」は売りサインとされます。
また、MACDとシグナルがゼロラインを抜ける動きによって、トレンドの継続を読み取ることも可能です。加えて、ヒストグラムの変化でも売買タイミングを判断する材料になります。
ゴールデンクロスとデッドクロスの意味は？
MACDにおけるクロスは、以下のように売買の目安になります。
| ゴールデンクロス（買いサイン） | デッドクロス（売りサイン） |
|---|---|
| MACDがシグナルを「下から上」に抜けた時 | MACDがシグナルを「上から下」に抜けた時 |
MACDのデメリットは何ですか？
レンジ相場ではMACDの売買サインが頻繁に発生し、誤ったシグナル（ダマシ）になる可能性が高くなります。
そのため、MACDはトレンド相場に向いており、もみ合い相場での使用は注意が必要です。
MACDの弱点を補う方法はありますか？
MACDの誤ったシグナルを防ぐためには、他のテクニカル指標と組み合わせるのが有効です。
特に以下のような指標との併用が効果的です。
- ・MACDとRSIの組み合わせ
- ・MACDとストキャスティクスの併用
複数の指標で相場の状況を多角的に分析することで、信頼性を高められます。
【まとめ】MACDとは｜チャートの基本的な読み方と活用法を徹底ガイド
MACDは、移動平均を基に構成された指標で、トレンド系とオシレーター系の両方の特徴を兼ね備えています。
MACDとシグナルのクロスを使えば、売買ポイントやトレンド転換の兆しを読み取ることが可能です。
ただし、レンジ相場ではシグナルの信頼性が下がるため、注意が必要です。
MT4/MT5では標準でMACDが搭載されていますが、より分かりやすい表示を希望する場合は、OANDAの「OANDA_MACD」インジケーターを使うと、ラインとヒストグラムの両方が確認できます。